パーディシャー

パーディシャーあるいはパードシャーは、ペルシア語で「帝王」「大王」もしくは「君主」一般を意味する語で、イスラム世界において「皇帝」に近い意味をもつ君主の称号(君主号)のひとつ。

「シャー」の上位の称号だが、イラン高原では「シャーの中のシャー」を意味するシャーハンシャーがより高い地位を示す称号として用いられるに過ぎなかった。

カージャール朝などではシャーハンシャーが君主の称号であったのに対し、パーディシャーは地方領主などが用いていた。

オスマン帝国では君主の最も一般的な呼称であり、末期にはパーディシャーは世俗権力であるスルタン権と宗教権威であるカリフ権を兼ね備えていると規定された。

オスマン帝国の君主はスルタンの称号で呼ばれることが多いが、帝国の中ではスルタンの称号は君主の后妃や娘の称号などにまで広く用いられ、むしろ君主の称号はパーディシャーの方であった。

また、オスマン帝国は外交上、フランスなどの有力な同盟国の君主を通例「パーディシャー」と呼ぶ。
update:2010年03月08日